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144号

コーヒーブレイク会報  2014・1・11 144号   田口

あけましておめでとうございます。皆様はどんなお正月を迎えられましたか。今年こそはいい年であってほしいものです。私たちのコーヒーブレイクの会は1994年3月の発足以来20年目を迎えます。登校拒否不登校で悩む一人ぼっちの親や教師がなくなるようにお互いに支えあい、一人ひとりの子どもたちの発達が保証されるようにこれからも活動をしていきたいと思います。 

 昨年秋からお伝えしていた「車いすの日本縦断の旅」は10月に目的地の沖縄に着き、波照間島で散骨をしました。それを待っていたかのように車いすの青年ダイゾウさんは亡くなりました。これは12月の日本テレビ系世界仰天ニュースで、30分枠の番組で取り上げられました。番組では青年ダイゾウさんが病気を負った経過、苦しみ、家族のこと、前向きに生きていく様子や支える友人がえがかれていました。ご覧になりましたか。番組では青年ダイゾウさんに焦点が当たっていましたが(当たり前か?)私は青年ダイゾウさんを支える友人たちのストーリーを、コーヒーブレイク例会で聞いていたので、こちらの方にも関心を持って見ました。人間の強さや優しさって、本当は誰もが持ち合わせているのだと気付かされ勇気づけられました。青年ダイゾウさんは亡くなられたけど彼の生命の輝きは、旅を続けた友人たち、経過を話してくれたお母さん、話を聞いた私たちがみんなに引き継がれていったのだと思います。生命ってすごいなと思います。青年ダイゾウさんありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

12月の例会で、みんなで納得したのは、

  • 引きこもる時は、安心、安全に自宅で引きこもらせてあげましょう。
  • バイトに行く。これは「人に必要とされている。」という感覚。
  • 子どもは学級の中で「大事にされている。」という感情を持っているだろうか。近年は「他から認められることで安心」 これに縛られている?
  • 周囲をよーく見ると不就労の青年成人が多い。 

  でした。

みなさんのお話から

  • 「斎藤環さんの講演会があって行ってきたわ。」と報告がありました。
    • 引きこもる時は、安心して家で引きこもらせる。大事な事は、子どもが引きこもると親のモチベーションが下がってしまうので、家族の関係が悪くならないようにすること。親は家族会などに参加して、ストレスをためないようにしてください。という話。
    • 就労する事について。昔は「食うために働く」。 今、働くのは「人から承認、認められるため、愛されるため。」だから食うや食わずになって働かない。
    • 医療のかかり方。本人が「行きたい」と言えば受診していいけど、無理やり親がつれていくとこじれていく。
  • 大学に行き、しばらくしてから家に戻ってきた。初めは困ったどうしようと思ったけど、5年近く経過して、最近は家にこの子がいても気にならなくなった。穏やかに家族が過ごせればいい。今は専門学校を受験するといって勉強を始めてた。
  • 中学2年から不登校した子が大学に行く事になった。1月はアパート探しに行く。車の免許をとろうかなあと言ったり(以前は絶対いらない!!と言い張っていたのに)クリスマスは旅行に行く計画を立てたり、母親の知らない世界をだんだん広げていっている。大人になったなと感じている。
  • 沖縄までの車いすの旅が終わり、病床の青年ダイゾウさんに報告し、彼の葬儀も終わり、子どもは今は家に。ラーメン屋のバイトと塾に通い過ごしている。
  • 重複障害を持つ子どもたちの放課後をどうあるべきかシンポジウムを開いた。この子たちに学童保育を充実させる運動を。
  • 子どもにとって学校が安心できる場になっているだろうか。
  • 保健室登校をしている子を見る目が、「怠けてここにいる子」と見るのか「ここまでようやくやって来た。精一杯の姿」と見るのか。「保健室が甘いから、教室に行けないんだ。」と言われる。イソップ物語「北風と太陽」の「北風」では子どもは動けない。保健室登校の子がぽつんと「私の事なんか誰も気にしていないんだ」と言うのと聞いて、みんなと一緒にいたいのだと感じた。学校は「太陽」にならなくては。
  • 子どもは、いじめにあった。小学校でいじめらている夢を、今でも見ている。高校の見学会に行った日に、やっと言い返した夢になったそうだ。でもその後からまたいじめられている夢が続いている。いじめは心の傷が深い。
  • サポート校を出て、今大学2年生。長期休みの後に調子が悪くなり、そのたびに心配している。「早く単位をとってしまったらいいよ」と言うと「私は今ので、精一杯だから!」と言い返した。びっくりしたけど、こんな事も言えるようになったんだな。よくやっているなと子どもを見ていこうと思う。
  • 自由と自治を大切にする「湘南サドベリースクール」の紹介。